子育ては自分の過去のおさらい? 子供と道草したくなったエッセイ。
古本で買ったこの本。
この作者は絵本作家で、なかなか面白い絵本をかいてらっしゃいます。
- 作者: 富安陽子,浅倉田美子
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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絵本作家なんていうとどんな素晴らしい母親かと世間から思われるかもしれないけど、実態は冷蔵庫の中でキュウリを液状化させてしまうような、そして人の名前も覚えられない原稿もすぐ紛失しちゃうような、とっても親近感を覚えるおかあちゃんでいらっしゃいます。
二人の息子さんのことをよく書いているのですが、のんびりマイペースなところにイライラしたり不安になったりするのですが、よーく考えてみると自分の子供の頃もしくは現在の自分にそっくりだと。
この本を読みながら思いました。
あぁ、子育てって我が子を通して自分の子供時代を久しぶりにおさらいして、大人から見ればもどかしいような不安になるような事柄も、何も心配いらないってこのままで大丈夫って教えてくれることなんだな、と。
私には娘がいて、彼女のやることや性格には不安を感じることが多々ありますが、よーく思い出してみると私によく似ている。
もちろん私と違うところも色々ありますが。
もっとよく思い出してみると、私のほうが娘よりちゃらんぽらんな感じだったなぁ。
そんな私も一応大人になって一応人の親となって、それなりに幸せを感じながら生きています。
うん、何も心配しなくていいかな、と何故か思えた一冊の本でした。
作者の子供時代の日常の出来事や風景が書かれているのですが、これがまた日常の素朴なことに温かさが溢れていると感じさせてくれました。
家族のこと、引っ越しのこと、飼っていた犬のこと、下校途中の道草のこと、クリスマスのこと、忘れ物のこと…。
幸せがどうとか子育てがどうとか、そういうアドバイス的なことなど何も書いてはいないのですが、読んでるだけでなんだか気持ちが落ち着くエッセイでした。
道草くってる我が子をみかけたら、一緒に道草したくなりそうです♪